4月になり、2年目に突入。
4月といえば昇給だ。
私の給料は2000円ベースアップ。
この時は初めての昇給で分からなかったが、低いと思う。
昇給あるだけマシ・・・みたいなことも聞いてはいたが・・・
そういえば給料について書いていなかったが、入社時の給料は17万しかなかった。
今回のベースアップで17万2000円になり、手取りは14万しかなかった。
今思うと残業前提の給与設定だと思う。
この給料じゃ残業しないとお金がたまらない。
残業の常態化
繁忙期を終えた私はすっかり残業することが普通となっていた。
繁忙期は終わったはずなのに、毎月40時間くらい残業していた。
それは私だけでなく、グループ内のメンバー全員がそうだった。
むしろ私はまだ軽いほうで、先輩たちは45時間を簡単に超えていた。加えて毎月20時間のサービス残業をしていた。
休日出勤除いて100時間は残業していたんじゃないだろうか・・・
これは先輩の勤怠をチラッと見たときの話なので、最低100時間は残業していたのは確かです。
残業しないと生活が苦しい、というのもあるが、11月に抜けた2人の影響も大きい。
私もだがだらだら残業していた。仕事の工数を引き延ばし、残業代に変換する。
自然とそんな働き方になっていた。
補充
新年度が始まってまもなく、新しい人が入ってきた。
新しい人といっても新人ではない。50過ぎのおじいちゃんだった。
なんでこんなおじさんが入ってきたんだ・・・?と思ったが、今でも分からない。
さらに会社の組織変更で、なんと課長が私のグループを直々に管理することになった。
この課長がかなり優秀な人で、私は管理職の存在の大事さを知ることになった。
さらに、他社でも1人新人の子が入ってきた。
こっちは新卒の若い子で、まだキラキラ輝いている子だった。
それぞれ私たちが入ってきた時と同じように現場で研修が行われる。
しかしこのおじいちゃん。滅茶苦茶仕事ができない人だった。
デバッグ業務に要する工数が見積もりの2倍以上かかっていた。
そしてそのしわ寄せは私たちに降りかかる。
仕事が落ち着いて、定時で帰ろうとするとおじいちゃんが話しかけてくる。
おじいちゃん「今日定時で帰るの?もしよかったらちょっと助けてもらえないかなあ・・」
最初は快く引き受けていたが、だんだんエスカレートしていき、私たちも嫌になってきた。
年齢だけでジョブリーダーを任されていたおじいちゃんは、その立場を利用して好き勝手していた。
デバッグ業務の割り振りでは、一番簡単なものを割り振り、しかも量が少ない。
(それでも結局できないので私たちがやることになる)
おじいちゃん「あれ?もう終わったんだ。もしよかったらそのまま私の分までやっといてくれないかなあ?」
さらに本来ジョブリーダーの仕事である成果物のチェックを他のジョブリーダーにお願いしていた。
デバッグ業務ができなければやれるはずもない。
つまりこのジジイ何もしていないのだ。
すべて人に任せてこいつはただ何をするわけでもなく工数を食い潰していた。
客先常駐のシステムとして、工数、つまり時間でお金をもらうことになっている。
1日8時間は何かしらの仕事をして工数を客先に申告しなければいけないのだが、当然好き放題に工数の申告はできない。
客先から「時間かかりすぎじゃない?」と言われてしまい、クレームにつながるからだ。
しかし最低でも8時間は工数の申告ができないと、今度は自社から問題視される。
工数がそのまま会社の利益となるので、それが減るとなるとそのまま収益減となる。
つまり客先常駐をしている会社で評価してもらう方法は、客先からクレームが来ない程度に工数を引き延ばし、残業時間を増やすこと。
これに尽きる。
ジジイは1つの仕事の工数を2倍に引き延ばしていたが、客先の方も新人でおじいさんと言うことで大目に見てくれ、クレームにまで至らなかった。
さすがに腹が立った私はこれを課長に報告することにした。
その話を聞いた課長はすぐさまジジイを呼び出し、説教した。
その後課長は
「またこんなことがあったら言ってくれればいいから。」
と言ってくれた。
これ以降ジジイは自分でデバッグ業務をやるようになった。
やっぱり時間はかかってはいるが、一応やり遂げていた。
課長がこのグループを管理するようになってから、かなり状況がよくなったと思う。
毎週1人ずつ面談を実施し、問題点や、納期に間に合わなさそうな仕事がないかチェックしてくれた。
毎回納期に遅れて客先から叱責を受けていたグループだったが、かなり改善されていったと思う。
しかし、1つ改善されると今度は別の問題が浮き彫りとなってきた。
次なる問題点
今までの話はデバッグチームの問題の話だった。
こちらが改善されてくると、今度は設計チームの問題が表に出てくるようになった。
設計チームはデバッグチームと客先の中継みたいなもので、客先から受けた依頼を設計チームがデバッグの計画をたて、デバッグチームに依頼する。そんな感じの流れだった。
しかしこちらでも納期遅れ、工数遅延が多発しており、設計チームの現場責任者の人が毎日客先から怒られていた。
何度怒られても一向に改善されず、ついには客先からのクレームにつながり、その現場責任者の人はデバッグチームに落とされることになってしまったのだ。
ここで設計チームに代わりが必要なのだが、なんと客先から私が指名されたらしく、私が設計チームに加わることとなってしまった。
通常は5年かかると聞いていたのに、まさか1年でいけるとは思わなかった。
私は迷うことなく「やります!」と答えた。
なぜ私が指名されたか考えてみると、
まずデバッグチームにはその時5人いた。
・10年以上勤めているベテランの先輩。
この人がいなければ恐らくデバッグチームは終わる。
この人以外にデバッグ業務ができる人がいないので、動かせない。
・研修係の先輩。
この人は一時期ジョブリーダーを任されていたのだが、客先の係長が怖くて話すことができず、すぐジョブリーダーを辞めさせられていた。
・ジジイ
前述の通り。こいつに任せられるわけがない。
残ったのは私と、私と一緒に入った同期の2人。
どうやら客先の係長は私のほうを選んでくれたらしい。
あんまりしゃべったことないのに。
でもこれでコーディングとかもできるようになると思うとうれしかった。
正直デバッグばっかやってても何もおもしろくない。
設計チームへ!
ついに設計ができる!とモチベーションが上がり、私は設計チームへ異動となり研修が始まった。
とはいえ自社で教えられる人がいなかったので、お客さんのところの席に特別に座らせてもらって研修した。
ようやくこれでデバッグともおさらば。ちょうど繁忙期だったのでデバッグチームは例年通り残業しまくっていたが、私は研修なので優雅に定時帰宅。
例の客先の怖い人の元で研修しているので、誰も近づけない!
味方になると頼もしいです。
最高の気分でした。
しかしそんな状態が見過ごされるはずもなく・・・
「名軍師くんをデバッグに協力させてもらうことはできないでしょうか・・・?」
!
なんとデバッグチームのリーダーが客先の方に頼みにきたのだ。
どうやら私が抜けたことによってまた人手不足で、業務が回っていないらしい。
まあ正直こうくるのは予想できていた・・・
ジジイが自分でやるようになったとはいえ、デバッグができるようになったわけではない。
2倍くらい工数かかってやってるくらいだから回らなくて当然だ。
客先「うーん。まあいいよ。」
そして割とあっさりオーケー。
こうしてまたデバッグを割り振られることになり、空いた時間で研修をやることになった。
一応設計の研修に必要な時間は確保する条件付きだが、デバッグもやらなくてはいけないので当然残業することになりました・・・
しかし1ヶ月ほどそれが続いてから
客先「名軍師くんを設計に集中させてあげて」
気づけばほぼデバッグ業務をやっていたので、客先からお叱りが。
通常業務は設計の研修をやり、残業時間でデバッグ業務をやることになりました。
コーディング・・・?
設計チームの研修をやってて思ったのが、やってることは相変わらずデバッグだということ。
デバッグチームはパソコン以外にいろいろな機材を使ってデバッグをしていましたが、設計チームはパソコンのみでデバッグする、という感じでした。
肝心のコーディングはというとほんの数行のみ仕様書通りに改修するくらい・・・
これをコーディングと言っていいものか・・・
あとお客さんとのやりとりがかなり増えました。
というかもうそれがメイン。デザインレビューしたりプロジェクト会議出たり・・・
僕のイメージしていたエンジニアとはかけ離れていました。
あと残業をしていなかったという理由で賞与が減額されたこと。
3年目は退職に向けて動き出していきます・・・
こんな感じで2年目は終了・・・
次は3年目です。